生態学者 宮脇 昭 さん
1928年岡山生まれ。
理学博士 広島文理科大学生物学科卒 ドイツ国立植生図研究所研究員となる。
横浜国立大学教授、国際生態学会会長などを経て、現在、横浜国立大学名誉教授
財団法人地球環境戦略研究機関国際生態学センター長
紫綬褒章、勳二等瑞宝章、ブループラネット賞(地球環境国際賞)などを受賞。
世界各地で植樹を推進する現場主義の植物生態学者として、これまで国内外1700ヶ所以上で植樹指導し4000万本以上の木を植えています。
ABMORIは生態学者 宮脇昭先生の監修のもと森林再生のための植樹を行っています。
宮脇先生は「潜在自然植生の木群を中心に、その森を構成している多数の樹種を混ぜて植樹する混植・密植型の植樹」を世界で進めてきました。
潜在自然植生?
人の手がなくても育つ
混 植?
様々な植種を
密 植?
1㎡あたり3本植える
これをABMORIが行われる志賀高原を例に挙げて簡単に説明すると
「閉鎖したスキー場の森林再生を人の手を加えることでスピードを早めるため、志賀高原の標高1,300~2,300mの気候環境で人の手がなくとも育つ様々な樹種を1㎡あたり3本の割合で植樹する。」
ということになります。
植樹を行う植樹地の準備も必要です。
樹木は、地中の栄養分を吸い上げるとともに呼吸をしていることはご存知ですか。
宮脇方式では、植樹したときの根の状態を非常に大切に考えています。このため、皆さんが植樹を行う場所は、地中の根がしっかりと呼吸できるよう、水はけがよく栄養の豊富な土づくりをします。植樹地は重機により約1.5mの深さで掘り返しを行い、植樹の際には移植ごてがすっと抵抗なく土に刺さるようにふかふかな土づくりを行います。
志賀高原は毎年ゴールデンウィークを過ぎてもスキーを楽しめる環境です。第1回ABMORIのときには宮脇先生の指導のもと、植樹地の造成に入る前には除雪も行いました。
宮脇方式では、志賀高原の自然環境で人の手がなくでも育つ森づくりを目指します。
このため、志賀高原の森を歩き、植樹地の自然環境に適合する樹種を選定しています。
2015年からスタートしたABMORI育苗プロジェクトは、志賀高原に自生する樹種の苗を地域の子供たちが育成し、ABMORIで植樹するための活動です。
どのように植樹するの?
ABMORIでは、参加者を約30グループに分けてそれぞれの区画に植樹をします。各グループにいる植樹リーダーが植樹行程の説明をします。
苗が地中で窒息しないよう、土をふかふかの状態にしているので、苗を植える人、苗を渡す人などのように分担してください。
苗は、ポットに入っています。
苗をポットから取り出す際は、根を傷めないように優しく取り扱ってください。
]苗を植えるときは、移植ごてでポットの高さの約1.5倍の深さの穴を掘ります。
その穴にポットを外した苗を置き、その上に優しく土をかぶせてください。
根の部分に空気を持たせるため、かぶせた土を軽く抑えてください。
苗を植えるときには1辺60㎝の三角形を描くように植えてゆきます。
また、隣合う苗は、種類を変えて植えます。
苗を植えた後に植樹地に稲わらを敷き詰めます。
稲わらは、植樹地の土の乾燥や大雨等により土が流れてしまうことを防ぐための効果があります。
コメント
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初めてきました!また、きます。